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東京新聞-2000年1月9日

世代交代挑む『仮想総裁』

 「自分が自民党総裁なら、みんなで議論した政策をきちんとやり、政治の信頼性を取り戻したい」

 昨年末、インターネット上で行われたバーチャル(仮想)自民党総裁選に立候補。衆議院議員の安倍晋三(四十五)、石原伸晃(四十二)、河野太郎(三十六)、高市早苗(三十八)の各氏を抑えて、初代バーチャル総裁に見事当選した。バーチャル総裁選は、本格的なインターネット時代の到来を受け、同党の有志若手議員が企画。立候補を五十歳未満の国会議員に限り、アドレス登録した参加者らの投票をネット上で行った。
当選を素直に喜ぶ一方、自分が「本物」の自民党総裁ではないことに、もどかしさも感じている。

 「結局、当選五回にならないと閣僚になれない。閣僚を三、四回やって、党幹事長をやらないと総裁にはなれないんだ。そんなことをやっていたら、何年かかるんだ」と、当選回数が最後は物を言う自民党の体質を批判する。

 一九九八年の臨時国会。焦点になった金融再生関連法の与野党修正協議を石原氏らと主導。政界に特有な人間関係のしがらみを極力排し、野党との徹底的な政策論で結論を見いだすスタイルは「政策新人類」と呼ばれた。
とはいえ、その「政策新人類」も最近はあまり目立たない。「政策新人類」をベテラン議員が抑えつけようとしているからだ、と言い、本格的な世代交代の必要性を訴える理由もここにある。

 「米国では科学技術の発展は三十代の若手が担っている。自民党もそういうことをやればいいんだ」と力説する。

 塩崎潤元総務庁長官の長男。日銀勤務を経て、九三年の衆院選で旧愛媛1区で初当選したが、衆院小選挙区の候補者調整の結果、参院へくら替えし、九五年の参院選で当選。次期衆院選に再び出馬を目指す。経済政策に強く、はっきりした物の言い方で海外の学者などにもファンがいるが、「頭でっかちすぎる」との評もある。

 「とにかく、経済を立て直さなければいけない。小渕(恵三)首相に『あいつら、面白いから使え』って言ってほしいよ」。世代の壁をどう打ち破るか。「バーチャル」か「本物」かが、試される一年になりそうだ。

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