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東京新聞-2007年6月22日掲載記事

中間決算 安倍政権 「壊す」から「つくる」改革へ

――安倍政権は小泉政権の後継という側面と「美しい国づくり」政権という二つの顔があるが、どう融合させるのか。
「小泉政権のとき、有権者から『改革は賛成だが、その後にどんな日本になるのか分からない』と言われた。そこで、安倍首相は『日本を、こういう国にしたい』というビジョンを出した。小泉前首相の『壊す改革』から、先を見せて『つくる改革』へとシフトしたといっていい」

――ただ、まだまだ「壊す」改革が必要な部分は少なくないのでは。
「安倍首相が『戦後レジームからの新たな船出』と言っているのは、まさにそこだ。ぶち壊さなくてはけないものが、岩盤のように残っている。その岩盤を崩して船出する。その行く先が、主張する外交であり、憲法改正であり、国連安全保障理事会の常任理事国入りである。それを、世に問うている」

――安倍政権は、将来の理想像を決めてから、今やるべきことを決めているようにみえる。
「その通り。日本版国家安全保障会議(NSC)の設置などは、その典型だ。日本の世界での役割、未来像を描きながらそのために必要な官邸機能強化策として考えた。役所のたこつぼのような発想で、この国はマネージできない」

――安倍政権の最終課題である憲法改正に向けたスケジュールは。
「憲法改正を発議するには両院の各3分の2の同意が必要で、並大抵の作業ではない。自民党には新憲法草案があるが、草案づくりに参加していない議員もいるし、国民はまだ知らない。だから安倍首相は、『まず国のかたちをみんなで考えましょう』と言っている」

――短期的政策テーマでみると、行革などは、小泉政権の時の熱意は感じられない。
「小泉改革では、特殊法人を独立行政法人に変え、それが評価された。ところが、緑資源機構(の談合事件発覚など)を先頭に、前よりもひどくなっているという疑問も出てきた。安倍内閣は今、渡辺喜美行政改革担当相が中心となり、そのような部分を見直すべく奮闘している」

――財政再建でも後退しているとの声もある。
「増税を前提に、増収部分を予算としてもらいたいというグループが、虎視眈々(たんたん)と狙っているのは分かっている。しかし、安倍内閣は安易な増税はしない。歳出改革は躊躇する」

――政権発足当初と比べて優先順位が上がったものは。
「環境が一番だろう。来年、日本で開催する主要国首脳会議に向けて、大変だが取り組みたい。そして地方分権。これは『国のかたち』に直結する。霞が関、地方自治体、地方議会も抵抗するだろうが、安倍首相は『改革の炎は燃やし続けないといけない』と言っている。そのための弾込めも、かなり進んでいる」